―All for my patients!―が私のモットーです。
神戸大学付属病院での14年間を含め20年近く関節外科、
主に股関節外科を専門としてきました。
地域の“最後の砦”である大学病院在職中はさまざまな股関節関連疾患に幅広く対応していく必要があり人工股関節全置換術はもちろん、骨切り術、関節鏡視下手術、 人工股関節再置換術など様々な難度の高い手術治療を安全、正確におこなえるように努力し、 一般病院勤務では得ることができない経験と知識を積み上げてきました。
また研究機関でもある大学病院で教官として基礎医学研究や臨床研究に関わることにより最新医学を基にした最善と考えられる医療を求めてまいりました。

現在は人工股関節手術に特化し、股関節の痛みにて日常生活に支障のある患者様のために役立てるように
自分自身が常に向上するように努力し、患者様に病気のことや治療方針を十分に説明することによって信頼関係を築き、
最善の治療を受けて頂けるように全力を尽くすように心がけております。
具体的には股関節周囲の筋肉はもちろん関節包や靭帯も温存するさらに進化したMIS手術に取り組んでおり、
またナビゲーションシステムなど最先端技術も駆使しより精度の高い人工関節手術をおこなえるように日々努力しております。
そして国内はもとより海外の学会にも積極的に参加し常に最新の情報を基に治療方針を決め、常に手術技術を研鑽し、
脱臼や感染などの合併症を限りなくゼロに近づけることができるように、患者様の満足度を第一とした手術を目指しております。


人工股関節全置換術は50年以上の歴史がある手術法であり、
現在は非常に安定した良好な成績が得られる確立された手術のひとつです。
手術をおこなうにあたっては、一人一人の患者様の疾患、年齢、活動性、股関節の変形、骨質などに応じて最適と考えられる機種、材質(金属合金、ポリエチレン、セラミックなど)、固定法(セメント非使用もしくは使用)を考慮して人工関節をおこなっております。またほとんど患者様に対してMIS(最小侵襲手術)による7〜10cm程度の小皮切での手術をおこなっております。
股関節機能に重要な筋肉や靭帯などをできるだけ温存し、患者様の動作制限を必要としない低侵襲で安定した手術を心がけております。
また近年の医学の発展とともに人工関節も進歩しており特に摺動面の飛躍的な進歩によって、従来より大きな人工骨頭を用いることで、術後に動作制限をかけることなく、人工股関節の重大な合併症のひとつである股関節脱臼をほとんど起こさない人工関節手術が可能となっております。
何よりこの手術は除痛効果にすぐれ、整形外科手術の中で最も患者満足度の高い手術であると自負しております。

人工股全置換術は年々増加してきており、
股関節痛にてお困りの患者様に対しては非常に切れ味の良い除痛効果の高い良い手術であると思います。
しかし人工関節は一度おこなうと後戻りができない手術であり、手術適応は十分に考慮しなければなりません。
したがって人工股関節以外の選択肢も考えることも大切ですし、
再置換術や合併症などが発生したときに対応できるかどうかも重要なポイントになると思います。
特に若い年令で人工股関節全置換術を考えておられる患者様は、
将来再置換術のことも考慮した上で手術を受けられる病院、医師を選ぶべきであると思います。
そこで私は20年から40年先の将来まで見据えた治療法を選択するように努力し、また手術をおこなうだけでなく、
術後の経過を注意深くまた長期にわたってフォローしていくことも重要であると考え、
患者様に十分に説明し信頼関係を築いた上で治療をおこなうように心がけています。
また80歳以上の患者様に対しましても、患者様ご本人の手術をしてでも良くなりたいという強い希望とご家族のご理解があれば、
より脱臼しにくい人工関節を使用することにより積極的に手術しております。

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