よくある質問


人工股関節についてよくある質問です Q.1 人工股関節の手術はどのような人がするのでしょうか? 股関節の関節軟骨が摩耗するなどの変形を認め、そのことによって日常生活に支障をきたすくらいの痛みがある場合が一番良い適応になります。
Q.2 人工股関節の手術をすると痛みは無くなるのでしょうか? 軟骨がなくなるような変形が進行する際の痛みや、骨同士がこすれて感じる痛みに対しては非常に効果的な手術です。
Q.3 人工股関節の耐用年数はどれくらい持つのでしょうか? 一般的には20年前後であると考えております。ただ患者様自身の年齢や活動性に応じて25−30年と延びる場合もありますし、逆に短くなることもあり得ます。
Q.4 高齢でも手術できますでしょうか?年齢制限はありますか? 高齢であることだけを理由として手術ができないことはないと考えます。患者様の手術前の活動性や内科的な合併症などを考慮して決定します。
なによりご高齢であってもご本人自身の手術への前向きな気持ちや御家族の理解を優先致します。ちなみに私が人工関節手術をおこなった最高齢は91歳の女性です。
Q.5 手術後、スポーツをする事はできるのでしょうか? ウォーキングや水泳などの人工関節に負担がかからないスポーツであれば問題なくおこなえます。
ランニングなどの人工関節に衝撃を与えるようなスポーツは、人工関節の耐用年数が短くなるという点で基本的におすすめはしておりません。しかし患者様によっては、マラソン、野球、卓球などのスポーツを楽しんでおられる方もいらっしゃいます。
Q.6 手術に適切な時期やタイミングはありますでしょうか? 医師がレントゲンなどだけで手術を決定することはありません。
薬など保存療法の効果がなく、痛みによって日常生活動作に支障をきたし、手術を受けてでもその痛みを取りたいと患者様がお考えになったときが手術をするタイミングだと考えております。
Q.7 手術後、自転車やバイク、車に乗っても大丈夫でしょうか? 術後、安定して歩けるようになり、それぞれの運転操作や転倒しないようにしっかりと自転車などが両足で支えることができるようになれば可能です。
Q.8 入院期間や通院期間はどのくらいでしょうか? 多くの患者様が2−3週で退院が可能となります。患者様の術前の状態や術後の経過によりさらに早期退院も可能ですし、長くなることもあり得ます。
Q.9 手術後、どのくらいで動けるようになりますでしょうか? 手術した翌日から歩行訓練などのリハビリを開始します。多くの方が術後1週程度で杖歩行が可能となります。
Q.10 手術後、気を付けなければいけない動作や、難しくなる体勢はありますでしょうか? 基本的に日常生活動作を制限することがない手術を目指しております。もちろんそれぞれの患者様の状態や手術法に応じてリハビリなどにてしっかりサポート致します。
Q.11 手術の合併症はありますでしょうか? 出血や感染などどのような手術でも起こり得る合併症があります。人工股関節手術に特徴的な合併症としては、脱臼や耐用年数の問題があり、また深部静脈血栓症なども起こり得ます。それぞれの合併症に対しましては、なるべくおこさないような対策をおこなっておりますが確率を0%にすることはできません。
Q.12 手術時間はどのくらいでしょうか? およそ1時間半程度で終了致します。もちろん変形の程度や手術方法によって早く終えることもありますし、さらに時間を要することもあります。
薬など保存療法の効果がなく、痛みによって日常生活動作に支障をきたし、手術を受けてでもその痛みを取りたいと患者様がお考えになったときが手術をするタイミングだと考えております。
Q.13 手術は安全な手術なのでしょうか? 人工股関節手術は確立された手術であり、経験のある医師が行えば極めて安全な手術であると考えます。ただどのような手術にも言えることですが、100%安全な手術はあり得ません。100%の安心を目指して日々工夫しながら手術するように努力しております。特に脱臼、感染予防に関しては細心の注意を払っております。

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